どもり 改善

どもりを克服することが困難な理由としては、
本人のどもりに対する意識の問題を挙げることができるでしょう。

例えば、どもりを改善することに成功した人の多くは、 治療に取り組む際、改善のための高い意欲を持って臨まれたそうですから、 治療に対する意欲の低さは、その効果を抑制してしまう可能性が高いと言えます。

とは言え、無理やり自分を奮い立たせてどもりを治す、という事だけが正しいわけではありません。
否定と悲嘆に暮れるのではなく、自分のどもりを受け入れようとする考えがあっても良いのではないでしょうか。

そのことによって症状が改善されなくても、自分のどもりが気にならなくなったというのであれば、
それもどもりの克服と捉えることができるでしょう。

⇒また、こちらのページで、どもりの克服法を紹介しています。

しかし、中にはどもりをひた隠しにしようとして、ヤケになってしまう人もいます。
「どもってしまうから恥ずかしい」

「他人にどもりを知られるのは絶対に嫌だ」
「だから人に近づかないようしなければ」

「人付き合いが苦痛だ」
「自分は価値のある人間ではない」

こうした思考の堂々巡りに陥ってしまうことが、最も厄介なケースなのです。
人間の価値というものは、病気などで侵害され、格付けされるようなものではないのです。

まず必要な事は、自分のどもりをどうしたいのかを見極めることです。
どもりを本当に治したいと考えているのか、逆にどもりを受け入れて共存していく方を取るのか。

どちらかを自身で選択した上で、自分に必要な対処法を見つけることが重要です。

ただし、個人差はありますが、どもりを克服するということは、
一朝一夕にできるようなものではないということを念頭に置いておく必要があります。

また、治療方法も合う・合わないは人それぞれですから、他の人には効果のあった方法でも、
それが必ずしも自分にも当てはまると思い込むことは避けましょう。

そして、自分の方向性が決まった後、どもり克服に対して強い意欲を抱く人も多いようですが、
その思いが強い分だけ、モチベーションの低下も早かったというケースも少なくないようです。

焦れば早く克服できるというものではありませんから、時間がかかるものだということを認識し、
無理のないように取り組んでいく心構えをしておきましょう。

どもりの原因は一つではありませんが、その症状を悪化させるもさせないも、自分自身の気持ちにかかっています。
どもりに意識を囚われすぎないことこそ、克服への重大な一歩と言えるでしょう。